2024年03月31日

同じ震度7でも被害は違う

能登半島の地震から3ヶ月が経ちました。
建物の被害に関する調査が進み、解析が進んでいます。

その中で、興味深い研究を見つけましたので紹介します。

能登半島地震で被害の大きかった穴水町には地震計が設置されていて、
その時の地震の最大震度7が観測されています。
また、能登半島の西端に位置する富来町(志賀町の北部)にも地震計があり、
震度7を観測したとの報告があります。

ところがこの二つの地域を比べると建物の被害に差があります。
同じ震度7でも地震による建物の被害に違いがあるようです。


比較するのは、☆K-NET富来と☆K-NET穴水です(共に震度7)

被害状況について行政からの詳しい報告はまだありませんが、
国土技術政策総合研究所が速報を出しているのでその資料を参考に状況を見て行きましょう。

まず志賀町です。


続いて穴水町


オマケとして、
2×4工法の住宅についてのレポートもありましたので、掲載します。


2×4(枠組壁)工法の住宅は被害がなかった様ですね。

 

穴水町と志賀町が共に震度7であったにも拘わらず、建物の被害には差があります。

それについて解析を行っている研究者がいます。
倒壊解析ソフト「wallstat」の開発者、京都大学の中川貴文准教授です。

マニアックな内容ですがお付き合いください。

共に震度7の地震波を記録しているK-NET穴水とK-NET富来ですが、
その速度応答スペクトルを比較すると、大きな違いがあります。

 

速度応答スペクトルとは地震で一番揺れる周期をグラフで表したものです。
分かりやすい例として超周期地震があります。

高層ビルが揺れる地震動は非常に周期の長い地震動と言われています。
イメージとしては


建物の高さと柔らかさによって、地震の波形に共振する周波数が違ってきます。
この事を建物の固有周期と言います。

 

木造住宅の固有周期は1~2秒と言われていて、
穴水町と志賀町では地震の揺れ周期が違っていました。



K-NET穴水が1~2秒辺りに速度応答があるのに比べ、
K-NET富来は0.5秒以内にそのピークがあります。

周期が短いK-NET富来の近隣である志賀町の建物被害が少なかった事と一致しますね。

 

今までの大地震で、速度応答スペクトルが1~2秒にピークがある地震に
熊本地震の益城町があります。(上記グラフの赤点線)

木造住宅の固有周期とぴったり合ってしまった地震動なので、
被害も大きかったのです。

これらの解析から、速度応答1~2秒の周期を避けるような建物
即ち、「建物を軽く硬く造る」と地震に有効である事が解りました。




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2024年03月10日

耐震等級5(相当)が流行りそう

〇条工務店さんの2×6工法住宅のオプションで「2倍耐震」があります。
2倍耐震 →「耐震等級5(相当)」を示しますが、現在は耐震等級3がMAX。

なぜ、耐震等級5(相当)と言えるのかは下図参照 ↓


https://omochiblog0123.com/出展

実際の建物にどの様な変化(耐震増)があるかと言うと、
(1)耐力壁の増量
(2)壁倍率の増強
での対応となります。

(1)耐力壁の増量
現在でも耐震等級1(建築基準法)から耐震等級3にするには、
耐力壁を1.5倍前後増やさなければなりません。
ですから2倍耐震の場合、耐力壁を耐震等級1の2倍ほどに増やします。

(2)壁倍率の増強
現行では壁倍率は5.0までしか認められていません。


在来工法における壁倍率の種類

しかし、令和7年4月に「省エネ化等に伴う重量化」による告示改正が予定されており、
それに合わせて、壁倍率の増強がされるようです。(7倍まで)

〇条工務店さんではすでにミッドプライウォール7倍の耐力壁を使っています。
ミッドプライウォール (MidPly Wall) とは → こちら

 

弊社でも、ミッドプライウォール (MidPly Wall) を施工してみました。



壁倍率7倍の内壁です。
内壁全てをこれに替えるのではなく、補強として適所に設置します。

現行最高等級の「3」では物足りないとおっしゃる方には、
政府の公認とはなりませんが、耐震等級5(相当)と言える住宅が
2×6工法を使えば用意できるでしょう。☘️




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2024年02月04日

2×4住宅は静岡でも積雪荷重! なぜ?

大雪による高速道路(関ケ原IC付近)での立ち往生がまた発生しましたが、
静岡市内での降雪はありませんでした。

生まれてこのかた、静岡で雪が降ったのは2回か3回。
それも積もるまでは行かず、地面がうっすらと白くなった程度で、
雪だるまも作れないほどでした。

それなのに、積雪30㎝が想定されている建物があります。
それは、2×4工法の住宅。



なぜか、在来工法の住宅には課せられていません。(謎)

構造体を比較するとこんな感じです。



積雪30㎝がどの程度の重さになるのでしょうか。

2×4住宅の建築確認の際に提出する書類によると…、



580N/㎡ → 瓦屋根とほぼ同じ重さになります。‍
実際の屋根の上に瓦屋根が二重にのっているに等しい重さです。

 

なぜここまでの不公平が存在するのでしょうか。

この謎を知っているのは建築関係者でも少数なので、
一般の人はご存じないと思います。

サンキハウスでは、この上に太陽光パネルと架台の重さも加算して計算し、
wallstatで揺らしています。

 

この不公平も耐震的には2×4住宅の 「余力」となりますが、
2×4住宅を建てる人にはチョット納得がいかない感じです。

そうは言っても大手ハウスメーカーの三〇ホームや〇条工務店、
スウェーデン〇ウスが2×4工法で住宅を建てています。

「余力」がより地震に強い、安心な家につながっているからかも知れませんね。☘️




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2024年01月28日

許容応力度とwallstatの違い

「地震で倒壊しない家を建てたい」これはすべての人の願いです。
しかし、地震が起こって見ないと実際(本当)の事は分かりません。

でもそれでは困るので耐震等級(1~3)を国は定めています。
耐震等級3を取るための一つの手段に許容応力度計算があります。

 

しかし、許容応力度計算による耐震等級3が取れていれば、
震度7の揺れにも大丈夫なのか?
この問いにも、実際は起きてみなければ分からないのが現実です。

 

そもそも許容応力度とは、地震力を静的な(一発の)揺れが部材の
許容応力度を超えていないかを確認する計算方法のことです。

しかしながら、地震の揺れは一発の大きな力でなく、時間を掛けて
揺れ続ける動的(連鎖的)な事象です。

従って、時系列で構造体に変化が起き、一つの変形や破壊が
他の部位に(通常なら起きない)力が掛かり次の破壊が起こります。

この様に、家の倒壊は小さな破壊が次の破壊に繋がる連鎖反応であり、
現実には、時系列の変形や破壊を次々と計算するアルゴリズムが必要です。

 

この時系列の変形や破壊をシミュレーションによって「見える化」したのが
「wallstat」と呼ばれるシミュレーションソフトです。


壁は黄色かオレンジ色ですが、これでも震度7に耐えるそうです。

京都大学の中川貴文准教授が開発した「wallstat」は木造の建物が
地震により各部材に発生する力や変形を時々刻々と計算し動画で確認できます。

 

サンキハウスではwallstat倒壊シミュレーション解析を行っております。


黄色の部分もほぼなく、かなり強固な構造となっています。

ここに一部ですが今までの解析画像をお見せします。

 

色の見方は、弱い部分が黄色 → オレンジ → 赤色に変化してゆき、
赤色の次は倒壊します。☘️

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2024年01月21日

直下型地震は静岡でも起こるのか?

能登半島地震では海岸線が隆起し地形が変化、生活が一変する大災害になりました。
被災された皆様が一刻も早く通常の生活に戻れますようお祈りしております。

 

能登半島の地震は「直下型地震」と呼ばれ、
静岡で想定されている南海トラフ地震の「プレート境界型地震」とは違います。

直下型は断層のずれによって地震が起きるため、発生メカニズムが違います。
それでは、静岡ではこの「直下型地震」は起きないのでしょうか。

それには、断層の有無を調べる必要があります。
ネットで調べてみると、活断層データベースなるものが見つかりました。

日本全体では



関西エリアに多く存在します。

今回の地震で海岸線が隆起し、陸地になってしまった輪島市の周辺を見てみましょう。



海岸線に沿って断層が幾重にもあります。
そして、その断層に近い海岸線が隆起した部分を赤く示していますが、
ほぼ断層に沿っていることが解ります。

 

次に、静岡市部分を拡大したものがこちらです。



余り断層がないようです。

よく見ると、私の自宅の近くに断層があります。(汗)



清水区から駿河区に向けて、日本平を囲うように断層が走っていました。
静岡市葵区あたりには何もありません。

比較的断層は少ないようなので、直下型地震の起きる可能性は低そうです。
ただ、自宅の近くの断層が気になります。☘️

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2023年12月23日

2×4工法の次世代技術「ミッドプライウォール」

カナダのブリティッシュコロンビア大学で開発されたMidply Wall system(MPW)とは、
普通の2×4工法で使う木材と建材だけで、5階建ての木造建築が可能になる技術です。

 

2×4工法は「地震に強い」構造と言われていますが、
あまり商用建築に使われてきませんでした。

しかし、2018年に「枠組壁工法建築物 構造計画指針」が協会から出版され、



木造5階建て以上の木造建築が可能な工法として、このMidply Wallが紹介され、
日本でも木造の商用建築物としての中層階建物が普及し始めました。

 

通常の2×4工法の壁倍率は「5」までですが、構造計算によってそれ以上の
倍率が可能になるのが、このMidply Wall-ミッドプライウォール-(MPW)です。


特別養護老人ホーム「花畑あすか苑」で採用されたMPW

特養「花畑あすか苑」ではこのMPWを使って5階建ての施設を建設しました。

 



 

地震の横揺れを受けた強耐震な建物は引抜が発生します。
その為、金属棒によって上下階を連結し引抜力を強化する(2~3階建てでは使わない)
タイダウン金物が必要になりますが、それ以外は通常の住宅に使う木材と建材だけで
建てる事ができます。

また、このMPWはオープン工法である2×4工法の一部として部分使いができますので、
誰でも利用できる高耐力壁工法です。

 

5階、6階建てまで建築できる2×4工法なら、住宅など朝飯前なのは納得ですね。
世界標準だからこそ生まれる新技術、2×4工法なら安心出来ると思いませんか。☘️




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2023年12月17日

木造の世界標準2×4工法は大規模化へ

サスティナブル(持続可能)なカナダ産の木材を使う2×4工法は
大規模建築に採用されることも多くなっています。

これは、23年前にカナダ視察の際に私が撮った大規模建築の例です。



5階建てホテルを建設中でした。
一部RC(鉄筋コンクリート)の部分もありましたが、2階から上は2×4工法の木造です。

こちらは、ショッピングセンターになる建物の内部です。



屋根が大きいので見上げていますが、
大きなスパンの空間がすべて2×4工法の木造です。

23年前にカナダではすでに多くの大規模建築が2×4工法で建てられていました。
当時日本では住宅だけで、2×4工法で大規模建築は建てられていませんでした。

しかし今は状況が変わり、
日本でも大規模な建築が2×4工法で建てられる様になっています。



2×4工法は世界中で使われ、日々研鑽されている工法です。
従って、色々な派生技術が生まれ取り入れられて来ました。

当社でも採用している、木質I型ビーム。



これですが、根太材としてこの様に使います。



穴を開ける事が出来るので、ダクトを貫通させられます。
この様に日々エンジニアリング(技術開発)され、強化された構造になっています。

 

高階層の建築に欠かせないのは「強度」ですが、それも2×4工法には新たな技術があります。
それは「ミッドプライウォール」です。

次回に続きます。☘️




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2023年12月10日

持続可能な2×4工法の木材

COP28(国連気候変動枠組み条約会議28)でまた化石賞をもらってしまった日本。
まだまだ、欧米に比べてCO2 削減に消極的とみられているようです。

国内的には住宅の省エネが義務化(2025年)など、改革を行っているのですが、
他の先進国に比べて歩みが遅いと見られています。

 

木造住宅は鉄骨やコンクリート住宅と比べると木材自体がCO2を固定化する為、
環境貢献効果の高い構造材料とみなされます。

そのゆえ、木造建築は以前にも増して世の中から求められ、普及するでしょう。

日本国内の木造住宅には在来工法と2×4工法がありますが、地産地消と言う意味では、
在来工法が国産材を主に使う工法ですので、より環境に良いイメージがあります。
しかし、2×4工法も劣ってはいないどころか、環境貢献効果は高いのです。

 

2×4住宅の間柱や梁などの構造材はカナダからの輸入材がほとんどの為、
環境負荷が大きいと思われがちですが、実は違います。

地球温暖化のCO2の問題は、地球規模でのCO2排出量が問題となっているわけで、
伐採した木材を加工し運んで家を建てるまでの総量。
即ち、伐採・製材・運送・建設までのトータルなCO2排出量の比較が必要です。
そのことをカーボン・フット・プリントと呼びます。

 

日本の木材は急峻な山から少量ずつ切り出し、麓までトラックで運び、乾燥し製材。
製材された木材を再びトラック輸送にて現地の加工工場へと言う流れです。

一方カナダの森林は比較的に平坦な地形、それも真冬のカチンコチンに凍った山林の中で
重機から出ることなく伐採し、大量輸送が可能な連結トラックにて輸送するなど
効率と言う面では太刀打ちできない大量生産が可能なシステムになっています。




また、カナダの森林はこの先100年の伐採・植林計画が国で定められていて、
今現在の伐採も※二次林以上の森からの伐採であると言われています。
※ 二次林とは植林されたもの


即ち、全て計画・監理された中での木材利用であり、
未来に向けて持続可能な森林経営がなされています。

各国の森林資源の持続可能性を担保し管理することを証明する「森林認証」を比べると、


カナダは2位の米国の4倍でダントツ1地位です。残念ながら日本の森林はここに出て来ません。😢

 

20年以上前ですが現地を視察した経験があります。
その製材所は規模も巨大で一つの町が出来ているような場所でした。(Mackenzie, BC)



製材後の皮や木端も隣接するパルプ工場にベルトコンベヤーで運ばれ、
木材を無駄なく使いきるシステムが構築されていて、
日本とは比較にならないと感じました。

温暖化は地球規模の問題なので、地球全体で最適化されれば良いのではないか?
それなら、木材は外国産でも適切に管理されサスティナブルで環境に負荷のないもの。

カナダの木材産業なら、
その木材を使って家を建てる事は地球環境にとってもベターなのではないかと考えます。

 

カナダ林産業審議会(COFI)では、日本の2×4住宅に対して情報発信を行っています。
最近の情報誌(SPFが支える日本の木造建築)の中で、
「カナダ材で建てた日本の住宅のカーボンフットプリント」についての記述があります。

それによると、関東に建てた35坪の2×4住宅は約10トンのCO2 を固定化すると書かれています。



これは外国でも、海上輸送によって大量に運ばれるカナダ産木材ならではの効果ですね。

地産地消ではないけど、地球環境に負荷のない方法で家を建てるなら2×4住宅かも知れません。☘️




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2023年11月19日

床暖房vs床下エアコン 交換費用対決!

一〇工務店は床暖房で全館暖房を行っています。


床暖房の概念図(熱源:ヒートポンプ)

床暖房とは、床に埋め込んだチューブに温水を流し床を暖める暖房ですが、
弊社がお勧めする床下エアコンと同じように床から家中を暖めると言う意味で
同じ効果のある暖房方法です。

また、どちらも熱源にヒートポンプ(エコキュートと同じ方式)を使った暖房方式なので、
同じ程度(電熱線の3倍以上)の効率の良い暖房です。



しかし、どちらも機械なのでいつかは壊れるもの。
その時は機械を交換をする必要があります。

 

そこで、交換をする際の費用を比較してみました。
(交換は機械設備だけで、埋設してある温水パイプはそのまま使う前提です。)

① 床暖房
三菱電機 エコヌクールピコ(50畳タイプ)6部屋までの床暖房に対応しますので
ほぼ2階建て全ての部屋(ただしトイレは除く)を賄うことが出来ます。
床暖房 外機 ¥427,000
熱交換ユニット ¥359,800
循環液&部品 ¥85,800
リモコン(6台) ¥275,800
工事費 ¥54,800
合計 ¥1,203,200(税抜)

 

②床下エアコン
三菱電機 壁掛エアコンGV(4kw)床下に温風を吹き出し、ガラリから家中へ
温風を送ります。
床下エアコン 外内機 ¥124,700
有線リモコン ¥28,600
工事費 ¥76,500
合計 ¥229,800(税抜)

 

どちらも既存の故障機の撤去費用は含まれていませんので、
実際は撤去費用に2~3万円が掛かると思います。

床暖房は6回路あるのでリモコンも6台必要ですが、各回路ごとの制御が可能。
一方、床下エアコンは家中を空気を通じて暖めますので、リモコンは1台です。

 

同じヒートポンプ原理を利用した暖房方式ですが、床暖房は温水、
床下エアコンは空気を媒体とした暖房なので使い勝手は同じではありません。

しかし、汎用品である壁掛エアコンを使って床下を暖める床下エアコンは
交換費用も圧倒的に安く、壊れた時の心配はいらないという点で導入しやすい
設備と言えるでしょう。☘️




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2023年11月12日

床下エアコン、G2ではちょっと足りない

昨日出典していた「レジリエンス」の展示会で見つけたスマートホームのシステム。
スマホでエアコンや照明のON、OFFをはじめ、玄関ドアロックやカーテンの開け閉め、
子供やペットの見守りなど多彩なIOT(モノのインターネット)の商品があり
サンキハウスの家にも導入したいなと思いました。

まずは自宅の玄関ドアから初めて見ようかな。

🗻    🗻    🗻    🗻    🗻

11月に入っても夏日(25℃)が続いていましたが、一転! 冬が到来。
静岡も寒くなってきましたね。
こうなると今年も床下エアコンの季節の到来です。

床下エアコンも有名?になり、いろんな所で見かける様になりました。

しかし、安直に床下エアコンを設置したものの効かない、電気代が高いと嘆く輩もあり、
混乱が生じている様です。

ものには順序があります。
床下エアコンの歴史をたどると新住協に当たります。
そして、新住協が始めた床下エアコンなので、新住協の「Q1.0」住宅が基本です。

 

では、Q1.0とは何か?
H28次世代省エネ基準の家で局所暖房をした際に掛かる光熱費で全館暖房を賄う。
が定義です。

北海道でQ値が1.0だった為「キューワン」と呼ぶようになったのですが、
北海道以外の場所ではそこまでQ値が良い(小さい)必要はありません。

ならば、静岡ではどの位のQ値が必要なのか?
その根拠は暖房負荷の計算によって求められています。

10年前の床下エアコンを導入する家で、新住協の「Q1マスター」を頂くため、
当時のQPEX(住宅の冷暖房エネルギー計算ソフト)で計算したところ、
Q値=1.2程度、C値=0.5程度あれば良いことが解りました。

そして、国のWebプログラムによる計算ではUA値=0.36に相当。

これはG2(UA値=0.46)とG3(UA値=0.26)の間の数値です。



床下エアコンにはQ1.0 の性能が基本とすれば、
静岡で床下エアコンreadyにするためにはG2では「ちょっと足りない」と言う事になります。

 

とは言っても暖房が効かないわけではありません。
平成28年の省エネ基準と同じ光熱費では全館暖房は賄えないと言っているだけです。

結論、
サンキハウスの2×6住宅は全館空調(暖房)が必要ないならオーバースペックです。☘️




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タグ :新住協Q1.0


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2023年10月29日

倒壊解析ソフトウェア「wallstat」の安心感

建物の強さを測る方法として構造計算がありますが、
揺れている時間の中で、曲がった柱が次の損壊を促す事は考慮されていません。

言い換えると地震で倒壊する過程は「連鎖反応」であり、
時間の経過と共に連続的に壊れて行く「時系列の損壊」は構造計算では確認できません。

それが出来る唯一の方法は、個別要素法という不連続体解析手法です。

 

京都大学、生存圏研究所の中川准教授の開発した倒壊シミュレーション「wallstat」
連続した動き「動画」の連鎖が床を揺らし、壁を揺らし、元に戻るか損壊するか。

動きの連鎖が破壊につながるか、どうかを模擬実験するソフトウェアです。


 

最近ご契約いただいたID様のお家を益城町(熊本地震)の地震データで揺らしてみました。
揺れが激しく、変形する可能性のある所が見つかりました。
※ 黄色は損壊には至らないが補強した方が良い場所になります。

 

当社では、全棟この「wallstat」による倒壊シミュレーションを行っています。

今回の例ではダイナミックな動きがなかったですが、構造が良くない場合は
最終的に倒壊します。


社団法人 耐震性能見える化協会HPから

2×4工法には「仕様規定(告示1540,1541号)」という厳格な間取りと建材のルールがあります。
ルールを守らないプランは建築基準法違反になり建てる事は出来ません。

その為、wallstatで倒壊する場面を見たことはありません。
今回も黄色になった所が一つだけでしたので、補強を行いたいと思います。☘️




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2023年10月22日

全館空調(2023年夏)の電気代【冷房】はどうだった?

ちょっと時間が経っちゃってもう実感ないですが(笑)
いや~、今年の夏は暑かった。

今夏は観測史上もっとも暑い夏だったと言われているのをご存じですか?

どの位暑かったのかを気象庁の統計で見て下さい。



7~9月の3ヶ月間、最高気温31℃以下が無い。
7月、8月の2ヶ月間は連日熱帯夜(最低気温が25℃以上)と言う凄まじさ。

 

そんな中、
聖一色モデルハウスでは全館空調【冷房】を3ヶ月の間、連続運転を行いましたので、
この期間の冷房で掛かった電気使用量の報告をします。

 

今年の夏は、25℃の設定温度で小屋裏エアコンを回し全館冷房を行いました。
小屋裏エアコンとは、
屋根裏部屋に取り付けた壁掛けエアコンで
家中を冷房する全館空調システムです。

それでは、7月~9月までの小屋裏エアコンの電力量グラフを見ましょう。






7~9月の3ヶ月間、24時間連続運転を行っても、
ひと月だいたい5,000円位なので、一日170円で全館冷房が出来ます。

冷房の電力消費量は暖房よりも少ないことが解ります。
(冬の全館暖房、床下エアコンの電気代は →こちら)

 

ペットボトルのジュース1本で一日家中を25℃で全館冷房出来るのなら
安いモノと思うのですが、如何ですか。☘️




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2023年10月08日

寄棟屋根の屋根裏換気はどうする

屋根裏の換気って気にしてますか?

天井の上にある屋根裏空間は、夏は暑く70℃にもなると言われ、冬は日が暮れると途端に寒くなります。
その部分の空気が滞留すると夏は下の部屋が暑くなるし、冬は結露の原因にもなるので、
換気(と言っても部屋の中の換気ではありませんよ)をして空気を動かす必要があります。



上図の「換気あり」を見て下さい。(冬と夏のそれぞれ右半分です)
青↑で示す空気の流れが、軒から屋根裏に入って棟(屋根のトップ)から抜けていると思います。

この様に下から上に向けて空気の入口と出口があれば、スムーズな空気の流れができます。
では次に、どの位の量の空気を換気するべきなのでしょうか?

住宅金融支援機構のガイドラインによると天井面積の1/1600が目安とされていて、
30坪の総二階の家で考えると(延べ床面積が100㎡なので)天井面積50㎡になり、

50㎡(天井面積)÷ 1600 = 312.5c㎡ となりました。

1㎝幅の隙間で3.13mの長さが必要になりますので、かなりの大きさの隙間が必要ですね。

 

そこで、問題です。
寄棟の家の場合はどうなるのでしょうか。

寄棟と言うのはこの様な屋根形状です。



この形の屋根の場合、棟はあまり距離がありません。
赤丸で囲った部分が棟になりますが、長さが短く換気部材も長く付けられません。

 

寄棟屋根は屋根裏のボリュームが一番小さい形なので、日本では人気の屋根形状です。
しかし、屋根裏換気ができていない家が多いのも事実のようです。



この場合は何か別な方法で換気量を増やす必要がありますね。☘️




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タグ :棟換気


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2023年10月01日

耐震的余力から得られる効果は?

10月になっても真夏日が続く異常な暑さ😵‍💫が続いていて、冷房はまだまだ止められません。

地球沸騰化と言われるほど、年々暑くなっていますので、
住宅は「シェルター」として人の命と健康を守る防具である必要があります。

 

2×4工法は1974年、正式に日本の第2のオープン工法として受け入れられ、
約50年の蓄積があります。そして、その間に幾つもの地震に遭遇しました。

前回前々回と2×4工法が持つ耐震的な余力について考察しましたが、
「耐震的な余力」は、結果として日本の大震災に対してどうだったのか?

これについて2×4協会の資料を見てみましょう。



2×4協会に所属している会社の実績となりますが、28年前の阪神淡路大震災と
12年前の東日本大震災での被害状況の表を見て下さい。

津波による被害は除き、揺れによる被害のみを確認すると、共に全壊なし。
半壊でも、東日本大震災で2件と大変少ない被害であったと言えます。

 

余力として数値に表れない強さがある2×4工法住宅ですが、
なぜその様な余力が存在するのか?

余力は他にもあります。
2×6住宅の柱は2×4住宅の柱よりも1.5倍の太さがありますが、建築基準法では
2×6住宅も2×4工法として耐震計算をします。 これも余力になっています。
(2×4工法の建築基準法では、2×4住宅も2×6住宅も2×4柱の強度を使って計算している)

 

益々強い2×6住宅ですが、これを正当に評価しないのは在来工法への忖度なのでしょうか?
日本の忖度文化はそろそろ止めにしませんか。☘️




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タグ :耐震等級3


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2023年09月10日

屋根の重み計算してますか?

チョット前のブログで、最近の屋根材シェアをグラフでお知らせした通り、
金属屋根材のシェアが65%で、弊社でも金属屋根が主流です。

他には※アスファルトシングルを選ぶ方もたまにいらっしゃいます。
※アスファルトシングルは米国では主流の石粒の載った柔らかい屋根材で日本でのシェアは僅かです。

 

これまで、瓦を選ぶ方はほとんどいらっしゃらなかったのですが、
この度、久しぶりに瓦を選ばれる方に出会いました。

ほとんど平屋と言っても良いプランなので、ちゃんと計算して構造を補強すれば、
重い瓦屋根でも特に問題はありません。

そこで、
屋根の固定荷重を入力する為、改めて屋根材の重さを比較してみました。


①金属屋根      5~6㎏/㎡   → ≒60N(ニュートン)
②人工スレート 20㎏/㎡    → ≒200N(ニュートン)
③瓦屋根           60㎏/㎡     → ≒600N(ニュートン)
人工スレートとは、
本来「スレート」は天然石のスライス板の事なのですが、
その形状や見た目を模した屋根材(コロニアルなどと呼ぶ)のことを総称します。

やっぱり瓦は重いですね 金属屋根の10倍もあります。

 

弊社は構造検討の際、日本2×4協会監修の「らくわく」計算ソフトを使用しています。
基は壁量計算ですが、梁などの横架材と基礎の検討は許容応力度計算を行っています。

重みは上から下に向かって掛かる為、屋根の重さを数値として与えて計算しないと
構造の検討になりません。

その為、瓦の重みを600N(ニュートン)として入力します。

直下の開口部を少し補強しましたが、全体的に金属屋根と比べ大きな変更はなく、
2×4工法にはもともと耐力的に余力があるのだと思いました。

 

余力と言う事で思い出しました。
オーナー様からお問い合わせのある、後から載せる太陽光パネルの重さについて
考えてみましょう。

普通、新築時に太陽光パネルを載せていない場合、将来載せるかも知れない
太陽光パネルの重みを加算しないで構造設計をしていることでしょう。
(新築時に将来の重量増加を見越して予め加えておくことは稀だと思います。)

太陽光パネルと架台の重みを480㎏(6kwh、360㎏+架台120㎏)と仮定すると、
平均的な家の屋根面積を60㎡として、1㎡当たりの負担重量は8㎏→80N位でしょうか。

この程度ですと、積雪4㎝位の重さと同じになりますので、2×4工法の家では
余力で十分賄える重さと考えます。(雪の降らない静岡市でも積雪30㎝が加算されています。)

 

次回は、なぜ2×4工法には余力があるのか考えてみたいと思います。

☘️




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2023年08月27日

社長の断熱気密検査

この酷暑の中、建築現場で仕事をしている職人さん達には頭が下がります。
毎日ご苦労様です。熱中症には気を付けて下さい。ありがとうございます。

少しでもその大変さを身をもって知るため、断熱気密検査に行って来ました。

「断熱気密検査」って何? → こちらの動画をご覧ください。

 

断熱と気密には別々の目的がありますが、裸のグラスウールにポリエチレンシート
による気密処理を行っている場合は、同時に確認することが出来ます。

詳しく言いますと、
袋入り断熱材だと、細部まで断熱材が施工されているか目視確認ができません。
その為、ポリエチレンシート(気密シート)を透して内部が見えるコトが重要です。

それを可能にするのが、裸の断熱材と気密シートです。


気密シートを透して内部の断熱材が見える

また、気密処理で重要になるのが、気密ラインの位置(レイヤ)とそれを貫く
貫通部です。

貫通部で良くあるのが電線やダクト配管です。

電線はいたるところにあるスイッチやコンセントの全てが対象になります。
それを一つづつ気密処理して行きますが、たまには忘れてしまったり、
適切な処置をしていなかったりしますので、私が検査しに行きます。

 

慣れないと時間が掛かりますが、20年近く行っているので、不具合は
そちらから私の目に飛び込んで来ます。
(実際は飛び込んで来ませんが、その様な感覚になっています。)

画像で少し紹介すると、


これはコンセントが付く場所にあらかじめ気密コンセントボックスを設置。
(コンセントの内部部材が取り付く前の姿です。)

こちらは、エアコンの配管が貫通する場所です。
予め気密処理が行いやすいように板状の断熱材を設置しています。


また、黄色の矢印は電線が気密ラインを貫通する場所を処理している様子。

 

色々とノウハウが必要な断熱気密ですが、ここが大変重要なのです。
この様に大変手間のかかる断熱気密施工ですので、大量に建てることができません。

商売としてはデザイン推しで沢山建てる住宅会社の方が良いのかも知れませんが、
長持ちや心地よさ、省エネの事を考えると今の方法を取らざる負えません。☘️




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2023年08月27日

青光り、高耐力アンカーボルト

2×6工法の高気密高断熱高耐震(許容応力度等級3)の3階建て住宅を建築してます。
間口(建物の幅)が狭いうえに3階建てだからか、耐震金物がえげつないです。

通常、ホールダウン(基礎と柱をつなぐ)金物とはこの様なモノです。


ホールダウン金物の施工図

基礎作る時にフックした金属の棒(アンカーボルト)を埋め込んで置きます。
建物の上棟時に土台に穴を開けアンカーボルトを通します。
柱と棒を繋ぐために受け金物を柱に取り付け、連結します。

普通は少ないと四隅に4本とか、多くても10本程度だと記憶しています。
それに比べこの住宅は全部で19本のアンカーボルトがあります。

それだけではありません。
うち7本は「高耐力フレックスアンカーボルト」と呼ぶ、従来品の10倍も高価な
青いスゴイやつです。


棒の柄は青く、ナットもワッシャーも青光りしてスゴイ感じです。

普通のアンカーボルトと比べるとその違いが際立ちます。


どうですか、スゴイでしょう。
兎に角、効きそうです。☘️




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9/9(土)・10(日)『子育て世帯にちょうどいいお家』完成見学会

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2023年07月23日

問題は湿度!40%台で過ごせる家とは?

梅雨が明けましたね。
今年の梅雨入りは早かったですが、後半は雨が降らず暑い日が続きました。

実際、連日の暑さにうんざりしていますが、まだ7月です。😅
うだる様な暑さの夏本番はこれからです。

 

聖一色モデルハウスも2年目の夏を迎え、小屋裏エアコン冷房も終日稼働、
1台の壁掛エアコンで全館冷房しています。

現在の室温と湿度を見ると、1階リビングが室温25.9℃、湿度48%です。

2023-7-23、AM10:00

HEAT20のG2.5の断熱性能とC値(気密性能)が0.5c㎡/㎡以下で家が建てられれば、
夏の室内環境も断然快適になります。

 

日本の夏の暑さは温度だけではなく、湿度も高く不快です。

不快の原因は高湿度で汗の引きが悪く、ベトベトした感じが無くならないから。
室内をエアコン冷房で温度を下げても湿度がなかなか下がりません。

24時間換気や漏気(隙間風)があると、外気から次々に湿気が取り込まれ、
それをエアコン冷房で除湿するのですが、追いつきません。

温度は下がっても湿度を60%以下にするのは難しいのが一般の家だと思います。

 

解決する方法はただ一つ、
「超高気密」と「全熱交換換気システム」を取り入れた家を建てる事です。
間違っても、調湿効果のある「***壁」とか「***断熱材」に惑わされない様に。

部材に湿気を吸わせるのは無理があります。(少しなら吸います。)

なぜなら外気には無尽蔵の湿気があり、換気を止める事は出来ませんし、
真夏の2か月の間、部材に湿気を吸わせ続けることは出来ないからです。☘️




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2023年06月25日

小屋裏エアコンで過ごす初めての夏

当社モデルハウスで紹介しているダクトレスの小屋裏エアコンを初めて
採用いただいたお宅の半年点検に行ってきました。

 

住み始めてのご質問や設備の使い心地などをお聞きする役目はスタッフに任せ、
初めての夏に向けた小屋裏エアコン冷房の使い方などをご主人様にお伝えする為
お邪魔して来ました。

加えて、ひと冬を通じて心地良くお過ごし戴けたかも気になる所です。



こちらのお施主様、
まだ実績がないにも関わらず、モデルハウスの小屋裏エアコン冷房を見て導入を
決めた果敢な(笑)お施主様です。

お引渡しは昨年末なのでひと冬過ごしたところ、夏の全館冷房はまだ体験戴いていません。

 

玄関を上がるとカラッとした感じの空気感がありました。

「すでに小屋裏エアコン冷房をお使いですか?」

「ハイ、今日はジメジメしてるのでしばらく前に付けました。」
「何日か前の暑かった日から、付けたり消したりして時々使ってます。」

「あ、そうなんですね。」

勿論、いつ付けても良いですし、色々試しながらご自分の空調スタイルを
確立されて行けば良いと思いますので、わざわざ指南する必要もないのですが、
これから益々湿度が上がってくるので、できれば連続運転する事をお勧めします。

「でも、付けっぱなしだと寒くなってしまうので、消してます。」

「そうですよね、分かります。」
「でも、電源オフしないで温度設定で調節して戴きたいのです。」
「それでも、寒かったら床下エアコンの暖房を現在の室温の設定で運転します。」

 

「えっ、夏に暖房するのですか?」

「そう、湿度を下げるために 床下エアコン暖房※ しながら小屋裏エアコン冷房」
「ちょっと勿体ない様ですが、エアコンの除湿運転も同じコト行っています。」
※ この方法は暖房もエアコンなので電気代は除湿運転より少ないです。

「そうなんですか、知りませんでした。」

「梅雨が明けて真夏になれば冷房だけになりますので、7月末までの対策です。」



小屋裏のエアコンからは静かに冷風が吹きだしていた。

「あとは、ガラリの開け閉めや温度設定を色々試してみて下さい。」

「ハイ、色々やってみます。」

半年後の1年点検で再び訪問することをお伝えして、今日の点検は終了です。☘️




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2023年06月04日

持ち家率の低下は、何を意味する

googleで「持ち家率」と検索すると日本の持ち家率は60.9%や68.1%と分かります。
政府統計60.9%と民間金融機関の統計68.1%では少し違いがありますが、
間を取って65%としておきましょう。

これは日本国民平均での数値ですが、年齢別に見ると少し違った風景が見えます。



勿論、年齢が上がるに従って持ち家率は上昇します。
65歳以上では1978年から現在までほとんど変化していません。(概ね80%)

しかし年齢が下がってくると、グラフの形も変化していますね。
以前(~1988年)30歳代で50%あった持ち家率が2018年では35%付近まで下がってます。

日本は持ち家率が低下傾向にあると考えられます。

 

では、これを他国の持ち家率と比較してみましょう。(欧州はeurostat2020から引用)
・ルーマニア: 95.9%
・スロバキア: 91.2%
・クロアチア: 90.2%
・リトアニア: 89.3%
・ラトビア: 93.9% (他のEU加盟国市民)
・エストニア: 84.5% (非EU市民)
・米国:65%
・フランス: 63.8%
・オーストリア: 62.1%
・デンマーク: 57.6%
・ドイツ: 49.1%
・スイス:42.1%
非常に大雑把な意見ですが、米国の65%より下は先進国と言われる国々。
日本もその範疇に含まれていますね。

しかし、所得の高い国の方が持ち家率が低いという結果は意外ですね。
特にドイツとスイスは持ち家率が50%以下、半数以上が賃貸暮らしですよ。

持ち家率と経済水準(物価高など)は概ね反比例の相関関係にあるようです。

これは先進国の国民が賃貸住宅を望んでいる結果ではなく、
家の所有が高額で諦めているからであり、途上国の比率が高いのは
古く性能の低い住宅が多く存在することが原因です。
(冬の暖房費が高額でCO2 も多く排出するが、毎年何とか凌いで暮らしている。)

 

欧州の先進国では、住宅の省エネルギー対策に熱心な国が多いです。
ドイツは「パッシブハウス」が有名ですが、新築住宅には省エネ(低エネルギーハウス)
が義務化されていますし、
スイスにおいても、ミネルギー基準と言う名称で省エネ規制があります。
両国とも中古住宅の断熱強化支援や集合住宅の省エネ化も国の政策になっています。

 

これから日本はどうなるのでしょう。
日本の既存住宅は性能が低く、空き家が846万戸もあります。

この状況では東欧の国々の様に古くて低性能の家を利用して行く事も出来ます。
それともドイツ・スイスの様に住宅性能を上げた為、持ち家率が下がって行くのかも知れません。

ここでも二極化の様相です。 低性能の家を作り続けて、持ち家率を上昇させるか。
それとも高性能住宅を推奨するけど、金額も上がるので持ち家率は下がるのか。

日本の将来にとってはどちらが良いのでしょうか?
いずれにしても、住宅業者には厳しい時代のようです。☘️




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New! 6/10(土)・11(日)『公開気密測定&構造見学会』

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