2020年10月04日

価値ある「一体打ち基礎」

築34年の古い住宅を大規模改修する、いわゆるリノベーションの問い合わせがありました。
将来的には新築が減少すると言われている昨今、工務店の工事の主力は大規模改修に
シフトしてゆくと考えている弊社としては、今後力を入れて行きたい仕事です。

3年ほど前になりますが、リノベーションのモデルハウスを展示していた時期があり、
その時の施工例をご覧になったお客様からのお問い合わせでありました。

当時、多分今も同じですが、
時代はリノベーションだと言われ、古い中古住宅を探して何度も物件を見て回りましたが、
購入して直してみようと思うような物件には中々巡り合えません。

古い物件を見て回る中で、重視しているのが「基礎の出来映え」と地面からの「高さ」です。
建築基準法は基礎高30㎝が許されている為、基礎の高さが大変低い物件がほとんどで、
これでは今の常識に合わず、リノベーションしても基礎が満足できないのです。



リノベーション価格が新築と比べ2~3割安くなるのは、基礎と躯体(構造体)が
再利用できるからであり、基礎が信頼できないとリノベーションは成り立ちません。face07

そう言った意味で、基礎の貧弱な静岡エリアではリノベーションが盛んになるにはもう10年
程の時間が必要です。
2000年に建築基準法の改正があり、それ以降の住宅の基礎が大分グレードアップしたことが
その理由です。

現在は基礎高も高くなり、弊社の基礎などは一体打ちで高さ55㎝(地面下に24㎝)あります。



         ※()は基礎断熱でなく、床断熱の場合の高さ

一体打ちとは、ベタ基礎をL字型に一回のコンクリート打設で造形する事を言います。

耐圧版(平面)と立上りを別々の日に打設することが普通ですが、それを敢えて一度で
行うことで、基礎が一体化して強度が増すこと、シロアリが進入するコールドジョイントが
出来ないと言う利点があります。



流体であるコンクリートを立体的に造形するのは大変ですが、メリットが多い為、
弊社では標準採用しています。

未来の子供たちにリノベーションをする価値のある住宅を残すためにも、
お金が少し余分にかかっても基礎に拘ることが大事だと考えています。emoji51



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