2024年04月21日

計算すれば必ず変わる鉄筋ピッチ

今日はちょっとマニアックな話題です。
「当社の基礎はD13@200 ㎜でマス目が細かく、頑丈な基礎です。」 と謳っていたら要注意

自由な間取りで完全な注文住宅を建てているサンキハウスでは、
許容応力度計算による基礎の検討と設計を行っています。

それが何を意味するのかと言いますと、
「基礎鉄筋の配置や太さ・間隔は家の間取りが決まらなければ決められない。」
と言う事です。

言い換えると、
鉄筋の太さが13mmで間隔が200㎜(D13@200)などと、
基礎の仕様をはじめから決めておくことは意味のないことです。

 

上部構造(木造構造体)の梁や壁の強度や大きさは間取りによって変化します。
それと同様に、基礎の形状やスペック(鉄筋量など)も上部構造と共に変化します。



奥の区画はマス目が細かい(100㎜×100㎜)ですね。
手前の区画は200㎜×200㎜(D13@200)のマス目になっています。

 

また、人通口などの立上り基礎の欠けを作るには基礎を掘り下げて、
補強する必要もあります。 地中梁と言います。



基礎は地震の揺れを受け止める重要な構造物です。
上部の木造構造の計算だけでなく、基礎構造の計算も当然重要です。☘️




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Posted by sanki at 12:15Comments(0)家のしくみ

2024年04月14日

木造構造には換気・通気?

2×4工法住宅に限らず在来工法住宅でも、木造構造には換気や通気が必要です。

ここで言う「換気」とは、室内で行う24時間換気のことではなく、
木造構造が湿潤状態にならないよう行う空気の入れ替えのことです。

木造構造に対しての「換気」の他に「通気」と呼ぶこともあり、チョットややこしいので、
「換気」と「通気」の違いをおさらいしておきます。

 

換気とは、
比較的大きな空間にある空気の湿潤状態を解消するために行う空気の入れ替えを
「換気」と呼びます。小屋裏(屋根の中)、床下(基礎の内側)の換気があります。

通気とは、
小さな隙間に空気を流し、構造体を空気に触れさせる事を「通気」と呼びます。
空気に触れ、湿気を排出する目的です。外壁通気とか屋根通気などがあります。

 


JOTOのHPから引用

屋根の換気・通気はちょっと複雑で、屋根の△空間を部屋の一部として使う場合は、
「屋根通気」、屋根の△空間は使わない水平な天井の場合は「小屋裏換気」となります。

 


JOTOのHPから引用

上記の図で示すように壁の外側には「外壁通気」、床下には「床下換気」があり ます。

 

【呼吸する?壁】
次に、室内と「木造構造に対しての換気・通気」の関係について考えます。
室内の空気を入れ替える「24時間換気」とは空気的に繋がらず、混ざりません。
ただし、湿気は遮ることができないので、対策を講じなければ双方向に移動します。

 

実は、これがかなり問題です。
夏の外気は湿度が高く、冷房に負荷がかかるのでできるだけ室内に入れたくないし、
冬は室内の湿気が壁や天井を抜けて断熱材に達すると結露を起こす原因となる為、
移動させたくありません。

その対策として、
弊社では室内側に防湿気密シートを張り、湿気が室内→壁中に行くのを防いでいます。
同様に2階天井→小屋裏に水蒸気が行かないように天井に防湿気密シートを張ります。

しかし、完璧には湿気(水蒸気)の移動をゼロにできないので、「外壁通気」や
「屋根通気」「小屋裏換気」が必要と言うわけです。

 

私は、室内側の防湿気密シート張を行わず、自由に壁内に湿気が出入りする状態は、
木造構造には適さないと考えていますが、それを「呼吸する壁」と称して夏の湿気を
敢えて壁に吸わせる状態を放置している業者がいます。

この場合湿度は室内より外の方が高いため、外からの水蒸気の流入が起こっています。

夏の外気の水蒸気量は大変高いため、室内にはどんどん水蒸気が入ってしまいます。
エアコンは水蒸気を処理するため、フル回転で結露水を作り外に排出しているのです。

それではあたかも窓を開けて冷房をしていることに近いと思いますが如何ですか?☘️




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Posted by sanki at 13:30Comments(0)家のしくみ

2024年04月07日

2×4住宅には耐震・制震・免震?

「耐震」「制震」「免震」と地震に備える3つの技術がありますが、
2×4工法の住宅には、どれが一番しっくり来るのでしょうか。

 
【3つの違い】


地震の揺れに備える3つの技術


① 耐震
構造用合板等の耐力面材を柱と梁で形づくられる四角形に1枚で覆い張る。
(※ この時、一枚の耐力面材で覆いきる事が重要、切り貼りはダメ)

②制震
ダンパー(ショックを吸収する装置)を柱と梁を繋げるように設置する。
柱と梁が形づくる直角を保つように装置が働き、揺れを吸収する。

③免震
家全体を地面から浮かす様に家を持ち上げ、地面と家の間に転がる装置、
あるいはゴムの様な緩衝体を設けて地震力を伝えないようにする。

 
【工法の違い】

2×4工法は面材(柱と梁で形作られる四角形を覆う)で壁を垂直に保ちます。
一方、在来工法は柱と梁の接合部を固定する(筋交いはありますが)角の強さ
によって垂直を保ちます。



上図の左側、在来工法は筋交い(斜め材)で垂直を保ちます。
この筋交いを制震ダンパーに置き換えることで制震機能を手に入れるため
在来工法+制震ダンパーは相性が良い組合せだと思います。

右側の2×4工法の場合、壁に構造用合板を張ることが必須条件です。
図のように窓以外すべての壁に耐力面材が張られていますので、元々耐震です。

どちらの工法も、免震装置は付けられます。
基礎と建物の床の間に免震装置と挟み込むのですから、装置は大がかりで
高価なものですが、可能です。

 
【まとめ】

機能/種類在来工法2×4工法
耐震 〇(面材張るもOK) ◎(より強く可能)
制震 ◎(筋交いを補完) 〇(付けても良い)
免震 △(高価) △(高価)


 
2×4工法の住宅に制震ダンバーを付けることは可能ですが、それなら
①耐力面材をより強いモノに交換する
②耐力面材を止付ける釘をサイズアップあるいは、本数を増やす
方が効果的ではないでしょうか。

揺れを低減する効果のため、制震ダンパーを付ける意味があるかも知れません。
住友ゴム工業のMIRAIEには2×4工法用の制震ダンパーがあります。☘️




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ご希望があれば導入可能です。  


Posted by sanki at 11:37Comments(0)家のしくみ

2024年03月31日

同じ震度7でも被害は違う

能登半島の地震から3ヶ月が経ちました。
建物の被害に関する調査が進み、解析が進んでいます。

その中で、興味深い研究を見つけましたので紹介します。

能登半島地震で被害の大きかった穴水町には地震計が設置されていて、
その時の地震の最大震度7が観測されています。
また、能登半島の西端に位置する富来町(志賀町の北部)にも地震計があり、
震度7を観測したとの報告があります。

ところがこの二つの地域を比べると建物の被害に差があります。
同じ震度7でも地震による建物の被害に違いがあるようです。


比較するのは、☆K-NET富来と☆K-NET穴水です(共に震度7)

被害状況について行政からの詳しい報告はまだありませんが、
国土技術政策総合研究所が速報を出しているのでその資料を参考に状況を見て行きましょう。

まず志賀町です。


続いて穴水町


オマケとして、
2×4工法の住宅についてのレポートもありましたので、掲載します。


2×4(枠組壁)工法の住宅は被害がなかった様ですね。

 

穴水町と志賀町が共に震度7であったにも拘わらず、建物の被害には差があります。

それについて解析を行っている研究者がいます。
倒壊解析ソフト「wallstat」の開発者、京都大学の中川貴文准教授です。

マニアックな内容ですがお付き合いください。

共に震度7の地震波を記録しているK-NET穴水とK-NET富来ですが、
その速度応答スペクトルを比較すると、大きな違いがあります。

 

速度応答スペクトルとは地震で一番揺れる周期をグラフで表したものです。
分かりやすい例として超周期地震があります。

高層ビルが揺れる地震動は非常に周期の長い地震動と言われています。
イメージとしては


建物の高さと柔らかさによって、地震の波形に共振する周波数が違ってきます。
この事を建物の固有周期と言います。

 

木造住宅の固有周期は1~2秒と言われていて、
穴水町と志賀町では地震の揺れ周期が違っていました。



K-NET穴水が1~2秒辺りに速度応答があるのに比べ、
K-NET富来は0.5秒以内にそのピークがあります。

周期が短いK-NET富来の近隣である志賀町の建物被害が少なかった事と一致しますね。

 

今までの大地震で、速度応答スペクトルが1~2秒にピークがある地震に
熊本地震の益城町があります。(上記グラフの赤点線)

木造住宅の固有周期とぴったり合ってしまった地震動なので、
被害も大きかったのです。

これらの解析から、速度応答1~2秒の周期を避けるような建物
即ち、「建物を軽く硬く造る」と地震に有効である事が解りました。




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2024年03月17日

「低室温は健康に悪い」医学的エビデンス

毎年この時期に発表される
「住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する全国調査」
の第8回報告会が先月末に行われました。

断熱改修による室温の上昇が「健康に良い効果がある」という
医学的エビデンスが得られたようです。

2014年から始まった同調査では、
断熱改修した家の住人の5年間にわたる追跡調査を行った結果、
血圧、血中脂質、心電図異常などと室温との関係を突き止め、
低室温が健康に影響をすることが医学的に認められました。

 

では、静岡エリアでの現状はどうでしょうか?
新築住宅と中古住宅の双方で家の暖かさのレベルはと言うと、
これが芳しくありません。

同調査によると、北に行くほど暖かい家が普及している様で、



 

静岡市は「高断熱住宅普及率」と「冬季死亡増加率」共に全国平均で
下位に属しています。

「静岡は暖かい」という思い込みから断熱性の低い家を建てて来た為、
多くの既存住宅で断熱改修が必要です。
また、新築もまだまだ高断熱住宅が普及しているとは言えず、
デザインや間取りを優先した「静岡は暖かいから」と言った考え方が
主流なのですね。

以下のブラフから全国の傾向が解ります。



都道府県比較で静岡はワースト7位です。☘️




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2024年03月10日

耐震等級5(相当)が流行りそう

〇条工務店さんの2×6工法住宅のオプションで「2倍耐震」があります。
2倍耐震 →「耐震等級5(相当)」を示しますが、現在は耐震等級3がMAX。

なぜ、耐震等級5(相当)と言えるのかは下図参照 ↓


https://omochiblog0123.com/出展

実際の建物にどの様な変化(耐震増)があるかと言うと、
(1)耐力壁の増量
(2)壁倍率の増強
での対応となります。

(1)耐力壁の増量
現在でも耐震等級1(建築基準法)から耐震等級3にするには、
耐力壁を1.5倍前後増やさなければなりません。
ですから2倍耐震の場合、耐力壁を耐震等級1の2倍ほどに増やします。

(2)壁倍率の増強
現行では壁倍率は5.0までしか認められていません。


在来工法における壁倍率の種類

しかし、令和7年4月に「省エネ化等に伴う重量化」による告示改正が予定されており、
それに合わせて、壁倍率の増強がされるようです。(7倍まで)

〇条工務店さんではすでにミッドプライウォール7倍の耐力壁を使っています。
ミッドプライウォール (MidPly Wall) とは → こちら

 

弊社でも、ミッドプライウォール (MidPly Wall) を施工してみました。



壁倍率7倍の内壁です。
内壁全てをこれに替えるのではなく、補強として適所に設置します。

現行最高等級の「3」では物足りないとおっしゃる方には、
政府の公認とはなりませんが、耐震等級5(相当)と言える住宅が
2×6工法を使えば用意できるでしょう。☘️




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2024年03月03日

実は、2ヶ所の基礎断熱が必須

あなたの家、長期優良住宅仕様と書いてるけどホントに長期優良住宅になっていますか?

床下に外気が流れる床断熱(床下断熱)を採用して長期優良住宅仕様で家を建てる場合、
部分的に基礎断熱にする場所があることをご存じですか?
(床断熱と基礎断熱の違いが分からない方はこちら → 

 

(1)一つ目は、玄関の土間(室内側)です。

土間は通常、タイルやモルタル、洗い出しの場合は小石で仕上げますが、
土間の下と土間の周りに断熱材を敷いていないと、玄関が大変冷たくなります。

コンクリートは熱を伝えやすいので、長期優良住宅では必須の断熱部分です。



この写真では見えていませんが、底面にも板状の断熱材を敷いています。

この様に土間の部分には床がないので、床断熱はできません。
かと言って断熱なしでは玄関から大量の熱が逃げてしまいますので、
基礎の底と立上りの部分を断熱する必要があります。😅要するに基礎断熱①です。

 

(2)もう一つはお風呂(ユニットバス)です。

ユニットバスを置くところは床組せずに、基礎コンクリートに直接置きます。
絵で示すとこんな感じ…、


床下空間に外気が流れる床断熱の場合、空気がユニットバスと壁の間を流れます。

ですから、そこから家の中に外気が侵入して来ます。
そして2階の床まで進み、家が暖かくならないのです。

これを防ぐには、ユニットバスの区画を他の区画と完全に分ける必要があります。

ユニットバスを置く区画を基礎の立上りで完全に分けて、基礎断熱②にするのです。



この様に別な区画にしますので、床下空間の空気はこの区画に入って来ません。
ただ、メンテナンスのために人通口は必要なので、人通口用の気密蓋を付けます。



ここまでやらないと床断熱では気密施工になりません。

床断熱仕様の皆さん、ホントにこれやっているのですかね。
全部を基礎断熱にしてしまえば、事は単純になると思いませんか。☘️




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2024年02月25日

床下エアコン、予期せぬ不満

20℃を超える暖かさになったかと思えば今朝は5℃の雨模様。
ローラーコースターの様な温度差に体がついて行けません。

床下エアコンもシーズン終わりかと思えば、また活躍している
今日この頃です。

 

昨年サンキハウスで家を建てられたお客様から
ちょっと見てほしいとのご要望があり、今朝早くお宅にお邪魔してきました。

床下エアコンには床から暖気が上がってくるガラリを1階床に
6~7ヶ所ほど設置します。

設置場所として窓は冷たい空気が発生しやすいので、窓の直下とか、
個室や玄関にも暖気が行くようにそれらの部屋にも一つづつ付けたり、
間取りに合わせて考えて設置して来ました。

ところが、洗面の横のガラリから冷たい空気が出て来て不快との事。
早速、確認に行った次第です。

 

リビングの横に洗面室兼廊下がある間取りで、扉はありません。
室内空気は扉がないので、常時繋がっているのですが、
床下の基礎にはその場所に立上りコンクリートがあります。

こんな感じ、


ガラリBが洗面室兼廊下で、
ガラリAがリビングの掃出し窓の前にあります。

上の下手な絵で示した様に1階では繋がっていますが、
床下の基礎は区画が別になっていて、人通口が2ヶ所ある構造です。

それぞれのガラリからの風を温湿度風量計で測ってみると、


約10℃の違いがありました。

床下エアコンの風を直線で受けるガラリAからは30.6℃の温風が、
洗面室兼廊下にあるガラリBからは21.1℃の冷風?が観測され、
この温度差によりコールドドラフトが発生していました。

家は寒くないけど、時折冷たい風が流れて来るというご不満の
原因がわかりました。

 

ガラリの数を消化するため、小さな部屋や熱源(床下エアコン)
から遠い所にもガラリを設けてきましたが、間違いの様です。

床下エアコンから直線の場所にも敢えてガラリを設置せず、
近い温度の暖気が出てくるような場所にガラリを設けた方が、
吹きだし温度が一定になり、温度差気流が発生しないと思います。

 

お客様にはガラリBの底をシールして空気を止める措置をすることで
解決するとお伝えしました。

ガラリは他に5か所あり、1ヶ所塞いだところで問題はありません。

一筋縄では行かない床下エアコン暖房ですが、これが経験となり、
ノウハウとなって行くのでしょうね。☘️




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2024年02月18日

タイベックはやはりスゴイ!

サンキハウスの家の2大テーマ「超高気密・高断熱」と「60年超長持ち」
を支える基本は、①適切な建築部材と②正確な施工です。

②正確な施工についてはいつもこのブログにおいて発信していますが、
①適切な建築部材についての記事は少ないと思い、今回はその話題。

 

時折参考にさせて戴いている新潟のARBRE DESIGNさんのブログ記事で
当社の家と同じ部材を使った壁構成(在来工法なので合板はないのですが)
の31年後の解体の様子を記事にされていたので紹介します。
(ARBRE DESIGNさん いつも大変参考になる記事をありがとうございます。)

壁構成は外から
外壁→通気層→タイベック(サンキは+構造用合板)→GW→気密シート(ポリエチレン)→シナベニア(サンキは石膏ボード)

32年前の1992年に竣工したARBRE DESIGNさんの自邸の樹脂窓を交換する
際の外壁内部の様子をレポートされています。

30年前の住宅を補修のための解体をした経験がないので大変興味があります。

 

気になったのがタイベックの様子。


矢印はタッカーや釘の廻りにさび汚れがあるが、まだまだ健全。 ARBRE Design出展

次に、室内の気密シートとグラスウール断熱材の様子


ビス回りが黒ずんでいるのは湿度の移動跡か? 断熱材は綺麗。 ARBRE Design出展

サッシの淵をブチルテープで防水処理
今の施工手順とは一部違うが30年前としては良い施工。


ブチルテープが粘着性を保っている。タイベックとの相性良し     ARBRE Design出展

樹脂サッシのメーカー名が示されていませんでしたが、
樹脂サッシ自体もまだまだ使えそうな様子。
ただ、パッキンが痛んでいてサッシの気密が悪くなってしまったので
サッシ自体をトリプルサッシに交換することにしたそうです。

まとめに、30年前に北海道で確立した壁構成【タイベック+(合板)+GW+気密シート】
は今でも十二分に機能する壁構成であることが確認できた。

中でも通気層の確保と2次防水(タイベック+ブチルテープ)の施工精度が
一番大事と言う、「基本に忠実が一番良い」が再確認された記事でした。☘️




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2024年02月04日

2×4住宅は静岡でも積雪荷重! なぜ?

大雪による高速道路(関ケ原IC付近)での立ち往生がまた発生しましたが、
静岡市内での降雪はありませんでした。

生まれてこのかた、静岡で雪が降ったのは2回か3回。
それも積もるまでは行かず、地面がうっすらと白くなった程度で、
雪だるまも作れないほどでした。

それなのに、積雪30㎝が想定されている建物があります。
それは、2×4工法の住宅。



なぜか、在来工法の住宅には課せられていません。(謎)

構造体を比較するとこんな感じです。



積雪30㎝がどの程度の重さになるのでしょうか。

2×4住宅の建築確認の際に提出する書類によると…、



580N/㎡ → 瓦屋根とほぼ同じ重さになります。‍
実際の屋根の上に瓦屋根が二重にのっているに等しい重さです。

 

なぜここまでの不公平が存在するのでしょうか。

この謎を知っているのは建築関係者でも少数なので、
一般の人はご存じないと思います。

サンキハウスでは、この上に太陽光パネルと架台の重さも加算して計算し、
wallstatで揺らしています。

 

この不公平も耐震的には2×4住宅の 「余力」となりますが、
2×4住宅を建てる人にはチョット納得がいかない感じです。

そうは言っても大手ハウスメーカーの三〇ホームや〇条工務店、
スウェーデン〇ウスが2×4工法で住宅を建てています。

「余力」がより地震に強い、安心な家につながっているからかも知れませんね。☘️




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2024年01月28日

許容応力度とwallstatの違い

「地震で倒壊しない家を建てたい」これはすべての人の願いです。
しかし、地震が起こって見ないと実際(本当)の事は分かりません。

でもそれでは困るので耐震等級(1~3)を国は定めています。
耐震等級3を取るための一つの手段に許容応力度計算があります。

 

しかし、許容応力度計算による耐震等級3が取れていれば、
震度7の揺れにも大丈夫なのか?
この問いにも、実際は起きてみなければ分からないのが現実です。

 

そもそも許容応力度とは、地震力を静的な(一発の)揺れが部材の
許容応力度を超えていないかを確認する計算方法のことです。

しかしながら、地震の揺れは一発の大きな力でなく、時間を掛けて
揺れ続ける動的(連鎖的)な事象です。

従って、時系列で構造体に変化が起き、一つの変形や破壊が
他の部位に(通常なら起きない)力が掛かり次の破壊が起こります。

この様に、家の倒壊は小さな破壊が次の破壊に繋がる連鎖反応であり、
現実には、時系列の変形や破壊を次々と計算するアルゴリズムが必要です。

 

この時系列の変形や破壊をシミュレーションによって「見える化」したのが
「wallstat」と呼ばれるシミュレーションソフトです。


壁は黄色かオレンジ色ですが、これでも震度7に耐えるそうです。

京都大学の中川貴文准教授が開発した「wallstat」は木造の建物が
地震により各部材に発生する力や変形を時々刻々と計算し動画で確認できます。

 

サンキハウスではwallstat倒壊シミュレーション解析を行っております。


黄色の部分もほぼなく、かなり強固な構造となっています。

ここに一部ですが今までの解析画像をお見せします。

 

色の見方は、弱い部分が黄色 → オレンジ → 赤色に変化してゆき、
赤色の次は倒壊します。☘️

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2024年01月21日

直下型地震は静岡でも起こるのか?

能登半島地震では海岸線が隆起し地形が変化、生活が一変する大災害になりました。
被災された皆様が一刻も早く通常の生活に戻れますようお祈りしております。

 

能登半島の地震は「直下型地震」と呼ばれ、
静岡で想定されている南海トラフ地震の「プレート境界型地震」とは違います。

直下型は断層のずれによって地震が起きるため、発生メカニズムが違います。
それでは、静岡ではこの「直下型地震」は起きないのでしょうか。

それには、断層の有無を調べる必要があります。
ネットで調べてみると、活断層データベースなるものが見つかりました。

日本全体では



関西エリアに多く存在します。

今回の地震で海岸線が隆起し、陸地になってしまった輪島市の周辺を見てみましょう。



海岸線に沿って断層が幾重にもあります。
そして、その断層に近い海岸線が隆起した部分を赤く示していますが、
ほぼ断層に沿っていることが解ります。

 

次に、静岡市部分を拡大したものがこちらです。



余り断層がないようです。

よく見ると、私の自宅の近くに断層があります。(汗)



清水区から駿河区に向けて、日本平を囲うように断層が走っていました。
静岡市葵区あたりには何もありません。

比較的断層は少ないようなので、直下型地震の起きる可能性は低そうです。
ただ、自宅の近くの断層が気になります。☘️

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2024年01月14日

見た目の壁は耐力壁か?

また大きな地震が起きてしまいました。
能登半島を襲った地震は最大震度7の大地震で、多くの建物を倒壊させ、
地面や道路が陥没し、隆起させ付近一帯に壊滅的な被害をもたらしました。

ライフラインが寸断してしまい、倒壊を免れた人々もその後の苦しい
避難生活が困難を極めていることに大変心を痛めております。

まだ復興をどうするなどと言ってる場合ではなく、まずは生活再建が先。
助かった命を守ることが今求められています。

🎍    🎍    🎍    🎍    🎍

住宅を建てる事を仕事にしている我々としては、まずは倒壊しない家が大前提。
その先は住み続けられる、省エネルギーなど生活の質に直結する基本性能が大事と思います。

 

家の強さは「耐力壁の量」に比例します。

耐力壁とは、横揺れに抵抗する壁のこと、
すべての壁が耐力壁とは言えない在来工法の場合は注意が必要です。

一見、窓の左右はすべて壁と思ってしまいますが、壁に見えるところが
全て耐力壁とは限りません。

下の写真の黄色の〇で囲ってる部分は筋交いが無く、耐力壁ではありません。
(もう一つの黄色の〇で囲ってるところは筋交いが折れてしまっています。)



半分壊れかけたこの家は、筋交いのない壁(黄色の〇で囲ってる)があり、
外壁を張ってしまえば、筋交いの有無は見えなくなり耐力壁の様に見えます。

しかしこの壁は横揺れには何も抵抗する事が出来ず、揺さぶられるだけの壁です。

 

一方、窓のない壁がすべて耐力壁になるツーバイフォー工法の住宅なら、
窓を少なくする、窓を小さくすることが家の耐力向上に直結するため分かりやすい。



ツーバイフォー工法の住宅は構造用合板を全面張りにします。その構造用合板の
全面張りがモノコック構造を作るのです。

また、構造用合板もただ張ればよいと言う事ではなく、数々のルールと部材の
開発によって支えられています。

 

ツーバイフォー工法が日本に導入されて50年。
これまでに約300万戸のツーバイフォー工法住宅が日本中に建てられていますが、
30年前の阪神淡路大震災や、8年前の熊本地震でも揺れによる全壊はありません。
(地盤が崩れて傾いた家や津波にさらわれた家はあります。)

更に、壁の厚みを50㎜増した2×6(ツーバイシックス)工法住宅もあります。
より強固な家が建築可能です。

当社の2×6(ツーバイシックス)工法住宅のモデルハウスをご見学下さい。☘️

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Posted by sanki at 09:41Comments(0)家のしくみ

2023年12月23日

2×4工法の次世代技術「ミッドプライウォール」

カナダのブリティッシュコロンビア大学で開発されたMidply Wall system(MPW)とは、
普通の2×4工法で使う木材と建材だけで、5階建ての木造建築が可能になる技術です。

 

2×4工法は「地震に強い」構造と言われていますが、
あまり商用建築に使われてきませんでした。

しかし、2018年に「枠組壁工法建築物 構造計画指針」が協会から出版され、



木造5階建て以上の木造建築が可能な工法として、このMidply Wallが紹介され、
日本でも木造の商用建築物としての中層階建物が普及し始めました。

 

通常の2×4工法の壁倍率は「5」までですが、構造計算によってそれ以上の
倍率が可能になるのが、このMidply Wall-ミッドプライウォール-(MPW)です。


特別養護老人ホーム「花畑あすか苑」で採用されたMPW

特養「花畑あすか苑」ではこのMPWを使って5階建ての施設を建設しました。

 



 

地震の横揺れを受けた強耐震な建物は引抜が発生します。
その為、金属棒によって上下階を連結し引抜力を強化する(2~3階建てでは使わない)
タイダウン金物が必要になりますが、それ以外は通常の住宅に使う木材と建材だけで
建てる事ができます。

また、このMPWはオープン工法である2×4工法の一部として部分使いができますので、
誰でも利用できる高耐力壁工法です。

 

5階、6階建てまで建築できる2×4工法なら、住宅など朝飯前なのは納得ですね。
世界標準だからこそ生まれる新技術、2×4工法なら安心出来ると思いませんか。☘️




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2023年12月17日

木造の世界標準2×4工法は大規模化へ

サスティナブル(持続可能)なカナダ産の木材を使う2×4工法は
大規模建築に採用されることも多くなっています。

これは、23年前にカナダ視察の際に私が撮った大規模建築の例です。



5階建てホテルを建設中でした。
一部RC(鉄筋コンクリート)の部分もありましたが、2階から上は2×4工法の木造です。

こちらは、ショッピングセンターになる建物の内部です。



屋根が大きいので見上げていますが、
大きなスパンの空間がすべて2×4工法の木造です。

23年前にカナダではすでに多くの大規模建築が2×4工法で建てられていました。
当時日本では住宅だけで、2×4工法で大規模建築は建てられていませんでした。

しかし今は状況が変わり、
日本でも大規模な建築が2×4工法で建てられる様になっています。



2×4工法は世界中で使われ、日々研鑽されている工法です。
従って、色々な派生技術が生まれ取り入れられて来ました。

当社でも採用している、木質I型ビーム。



これですが、根太材としてこの様に使います。



穴を開ける事が出来るので、ダクトを貫通させられます。
この様に日々エンジニアリング(技術開発)され、強化された構造になっています。

 

高階層の建築に欠かせないのは「強度」ですが、それも2×4工法には新たな技術があります。
それは「ミッドプライウォール」です。

次回に続きます。☘️




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2023年12月10日

持続可能な2×4工法の木材

COP28(国連気候変動枠組み条約会議28)でまた化石賞をもらってしまった日本。
まだまだ、欧米に比べてCO2 削減に消極的とみられているようです。

国内的には住宅の省エネが義務化(2025年)など、改革を行っているのですが、
他の先進国に比べて歩みが遅いと見られています。

 

木造住宅は鉄骨やコンクリート住宅と比べると木材自体がCO2を固定化する為、
環境貢献効果の高い構造材料とみなされます。

そのゆえ、木造建築は以前にも増して世の中から求められ、普及するでしょう。

日本国内の木造住宅には在来工法と2×4工法がありますが、地産地消と言う意味では、
在来工法が国産材を主に使う工法ですので、より環境に良いイメージがあります。
しかし、2×4工法も劣ってはいないどころか、環境貢献効果は高いのです。

 

2×4住宅の間柱や梁などの構造材はカナダからの輸入材がほとんどの為、
環境負荷が大きいと思われがちですが、実は違います。

地球温暖化のCO2の問題は、地球規模でのCO2排出量が問題となっているわけで、
伐採した木材を加工し運んで家を建てるまでの総量。
即ち、伐採・製材・運送・建設までのトータルなCO2排出量の比較が必要です。
そのことをカーボン・フット・プリントと呼びます。

 

日本の木材は急峻な山から少量ずつ切り出し、麓までトラックで運び、乾燥し製材。
製材された木材を再びトラック輸送にて現地の加工工場へと言う流れです。

一方カナダの森林は比較的に平坦な地形、それも真冬のカチンコチンに凍った山林の中で
重機から出ることなく伐採し、大量輸送が可能な連結トラックにて輸送するなど
効率と言う面では太刀打ちできない大量生産が可能なシステムになっています。




また、カナダの森林はこの先100年の伐採・植林計画が国で定められていて、
今現在の伐採も※二次林以上の森からの伐採であると言われています。
※ 二次林とは植林されたもの


即ち、全て計画・監理された中での木材利用であり、
未来に向けて持続可能な森林経営がなされています。

各国の森林資源の持続可能性を担保し管理することを証明する「森林認証」を比べると、


カナダは2位の米国の4倍でダントツ1地位です。残念ながら日本の森林はここに出て来ません。😢

 

20年以上前ですが現地を視察した経験があります。
その製材所は規模も巨大で一つの町が出来ているような場所でした。(Mackenzie, BC)



製材後の皮や木端も隣接するパルプ工場にベルトコンベヤーで運ばれ、
木材を無駄なく使いきるシステムが構築されていて、
日本とは比較にならないと感じました。

温暖化は地球規模の問題なので、地球全体で最適化されれば良いのではないか?
それなら、木材は外国産でも適切に管理されサスティナブルで環境に負荷のないもの。

カナダの木材産業なら、
その木材を使って家を建てる事は地球環境にとってもベターなのではないかと考えます。

 

カナダ林産業審議会(COFI)では、日本の2×4住宅に対して情報発信を行っています。
最近の情報誌(SPFが支える日本の木造建築)の中で、
「カナダ材で建てた日本の住宅のカーボンフットプリント」についての記述があります。

それによると、関東に建てた35坪の2×4住宅は約10トンのCO2 を固定化すると書かれています。



これは外国でも、海上輸送によって大量に運ばれるカナダ産木材ならではの効果ですね。

地産地消ではないけど、地球環境に負荷のない方法で家を建てるなら2×4住宅かも知れません。☘️




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2023年11月26日

24年度「省エネ性能ラベル」はじまる

2024年4月から建築物省エネ法の改正に伴い、建物の販売・賃貸を行う事業者は、
「省エネ性能ラベル」を表示し、営業活動を行う必要(義務化)があります。

 

どの様なラベルなのかと思い、当社の聖一色モデルハウスを例にラベルを発行してみました。

 

【ラベル】


こんなラベルです。

解説のレポートを下に表示します。

【レポート】


 

ラベルの左下には「自己評価」とありますが、現在はサンプルしか発行できず、
評価も自己評価だけでした。

請負工事による注文住宅の場合は表示する義務は無いようなのですが、
分譲住宅には必要なので、もし、サンキハウスが分譲住宅を販売するようなら、
「第三者評価 BELS」になるとおもいます。

ラベルの読み方は下に表示します。

①太陽光 ②削減量(BEI) ③断熱性能 ④ZEH相当 ⑤光熱費  ⑥ZEH ⑦評価方法 ⑧建物名 ⑨評価日

 

建売住宅もアパートも来年4月以降はこのラベルを表示する必要があるので、
かなり混乱🥶することが予想されます。

 

車の燃費の様に光熱費の目安が示されますので、生活に直結する情報を
比較できることは、非常にインパクトがある法改正ではないでしょうか。☘️




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2023年11月19日

床暖房vs床下エアコン 交換費用対決!

一〇工務店は床暖房で全館暖房を行っています。


床暖房の概念図(熱源:ヒートポンプ)

床暖房とは、床に埋め込んだチューブに温水を流し床を暖める暖房ですが、
弊社がお勧めする床下エアコンと同じように床から家中を暖めると言う意味で
同じ効果のある暖房方法です。

また、どちらも熱源にヒートポンプ(エコキュートと同じ方式)を使った暖房方式なので、
同じ程度(電熱線の3倍以上)の効率の良い暖房です。



しかし、どちらも機械なのでいつかは壊れるもの。
その時は機械を交換をする必要があります。

 

そこで、交換をする際の費用を比較してみました。
(交換は機械設備だけで、埋設してある温水パイプはそのまま使う前提です。)

① 床暖房
三菱電機 エコヌクールピコ(50畳タイプ)6部屋までの床暖房に対応しますので
ほぼ2階建て全ての部屋(ただしトイレは除く)を賄うことが出来ます。
床暖房 外機 ¥427,000
熱交換ユニット ¥359,800
循環液&部品 ¥85,800
リモコン(6台) ¥275,800
工事費 ¥54,800
合計 ¥1,203,200(税抜)

 

②床下エアコン
三菱電機 壁掛エアコンGV(4kw)床下に温風を吹き出し、ガラリから家中へ
温風を送ります。
床下エアコン 外内機 ¥124,700
有線リモコン ¥28,600
工事費 ¥76,500
合計 ¥229,800(税抜)

 

どちらも既存の故障機の撤去費用は含まれていませんので、
実際は撤去費用に2~3万円が掛かると思います。

床暖房は6回路あるのでリモコンも6台必要ですが、各回路ごとの制御が可能。
一方、床下エアコンは家中を空気を通じて暖めますので、リモコンは1台です。

 

同じヒートポンプ原理を利用した暖房方式ですが、床暖房は温水、
床下エアコンは空気を媒体とした暖房なので使い勝手は同じではありません。

しかし、汎用品である壁掛エアコンを使って床下を暖める床下エアコンは
交換費用も圧倒的に安く、壊れた時の心配はいらないという点で導入しやすい
設備と言えるでしょう。☘️




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2023年11月12日

床下エアコン、G2ではちょっと足りない

昨日出典していた「レジリエンス」の展示会で見つけたスマートホームのシステム。
スマホでエアコンや照明のON、OFFをはじめ、玄関ドアロックやカーテンの開け閉め、
子供やペットの見守りなど多彩なIOT(モノのインターネット)の商品があり
サンキハウスの家にも導入したいなと思いました。

まずは自宅の玄関ドアから初めて見ようかな。

🗻    🗻    🗻    🗻    🗻

11月に入っても夏日(25℃)が続いていましたが、一転! 冬が到来。
静岡も寒くなってきましたね。
こうなると今年も床下エアコンの季節の到来です。

床下エアコンも有名?になり、いろんな所で見かける様になりました。

しかし、安直に床下エアコンを設置したものの効かない、電気代が高いと嘆く輩もあり、
混乱が生じている様です。

ものには順序があります。
床下エアコンの歴史をたどると新住協に当たります。
そして、新住協が始めた床下エアコンなので、新住協の「Q1.0」住宅が基本です。

 

では、Q1.0とは何か?
H28次世代省エネ基準の家で局所暖房をした際に掛かる光熱費で全館暖房を賄う。
が定義です。

北海道でQ値が1.0だった為「キューワン」と呼ぶようになったのですが、
北海道以外の場所ではそこまでQ値が良い(小さい)必要はありません。

ならば、静岡ではどの位のQ値が必要なのか?
その根拠は暖房負荷の計算によって求められています。

10年前の床下エアコンを導入する家で、新住協の「Q1マスター」を頂くため、
当時のQPEX(住宅の冷暖房エネルギー計算ソフト)で計算したところ、
Q値=1.2程度、C値=0.5程度あれば良いことが解りました。

そして、国のWebプログラムによる計算ではUA値=0.36に相当。

これはG2(UA値=0.46)とG3(UA値=0.26)の間の数値です。



床下エアコンにはQ1.0 の性能が基本とすれば、
静岡で床下エアコンreadyにするためにはG2では「ちょっと足りない」と言う事になります。

 

とは言っても暖房が効かないわけではありません。
平成28年の省エネ基準と同じ光熱費では全館暖房は賄えないと言っているだけです。

結論、
サンキハウスの2×6住宅は全館空調(暖房)が必要ないならオーバースペックです。☘️




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タグ :新住協Q1.0


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2023年10月29日

倒壊解析ソフトウェア「wallstat」の安心感

建物の強さを測る方法として構造計算がありますが、
揺れている時間の中で、曲がった柱が次の損壊を促す事は考慮されていません。

言い換えると地震で倒壊する過程は「連鎖反応」であり、
時間の経過と共に連続的に壊れて行く「時系列の損壊」は構造計算では確認できません。

それが出来る唯一の方法は、個別要素法という不連続体解析手法です。

 

京都大学、生存圏研究所の中川准教授の開発した倒壊シミュレーション「wallstat」
連続した動き「動画」の連鎖が床を揺らし、壁を揺らし、元に戻るか損壊するか。

動きの連鎖が破壊につながるか、どうかを模擬実験するソフトウェアです。


 

最近ご契約いただいたID様のお家を益城町(熊本地震)の地震データで揺らしてみました。
揺れが激しく、変形する可能性のある所が見つかりました。
※ 黄色は損壊には至らないが補強した方が良い場所になります。

 

当社では、全棟この「wallstat」による倒壊シミュレーションを行っています。

今回の例ではダイナミックな動きがなかったですが、構造が良くない場合は
最終的に倒壊します。


社団法人 耐震性能見える化協会HPから

2×4工法には「仕様規定(告示1540,1541号)」という厳格な間取りと建材のルールがあります。
ルールを守らないプランは建築基準法違反になり建てる事は出来ません。

その為、wallstatで倒壊する場面を見たことはありません。
今回も黄色になった所が一つだけでしたので、補強を行いたいと思います。☘️




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